プログラミング的なSomething

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ITエンジニア(?)目線で生活・自転車・トレーニング話を綴ります

皮膚病で水仕事をするときにオススメの手袋とその実体験

皮膚が弱いが水仕事をするのは辛い

タイトルと見出し通りなんですが、皮膚が弱い人が水仕事をするのは思った以上に負担です。痒みが発生したり、患部が染みたりといいことが一切ありません。冬場だとそもそも洗い物であかぎれになったりしますしね。

ここでは水仕事を洗剤を使って皿を洗うことを想定しています。

対策としての手袋

対策はズバリ手袋です。手を覆ってしまえば洗剤の成分が患部に当たることを防ぐことができますからね。しかし意外に手袋も曲者で良い物から、正直言って使い難いものまであります。今日は具体的にその辺を解説していきます。

ファミリービニール手袋中厚手

まずオススメは中厚手のコレ。

もちろんこの商品じゃなくてもOKでポイントは2つです。

1. 素手を覆う部分がゴムではない 2. 指先が強い

1.は素手の部分がゴムに晒されると、肌にゴム自体の刺激が伝わってしまって、患部の保護という主目的が達成できません。

2.は使ってみないとわからないポイントで、こういう手袋は大体指先から壊れます。そのため、指先は丈夫であることに越したことはありません。ただ、手袋は消耗品ですし、手汗や湿気で臭いを放ちますので使い捨てという意識を持っておくことも大事ですね。

逆にオススメしない→100円ショップの使い捨てビニール手袋

画像は出しませんが100円ショップで買える一枚単位で取り出しができるタイプです。

この記事で想定している水仕事は「皿を洗うこと」です。実際に使ってみると、排水口などの汚い部分を触るときに使う分には勝手がいいのですが、皿を洗うくらいの仕事になってくると、湿気で指に張り付くし、長さが足りないので裾の部分から水が侵入してきます

場合によってはビニール自体の刺激も気になるケースもあります。ガッツリ水仕事をする場合は別の手段を取ったほうが安牌でしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。こうした商品は使うまでわからないケースが多く、低額なのでいろいろと試せるのですが、指の皮膚病は待ったなしなので実体験は意外に重宝する気がしています。

汗疱の原因を検証し解決まで至った話

梅雨の時期に汗疱になります

いきなりですが梅雨の前後で汗疱が発生します。汗疱とは指に無数の白いブツブツ(実際は汗が入っている)ができてしまう皮膚の病気です。画像はよそからお借りしました。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gzutetsu/20120607/20120607084619.jpg

酷いケースの画像は刺激が強いので出しませんが、大体「汗疱 画像」で検索すれば出てきます。

症状

汗が溜まるだけではありますが痒みが伴います。掻き壊してしまって白いブツブツの汗(水分)が皮膚の下から吹き出し、時には出血するケースがあるので罹る人はかなり悩んでいるんじゃないでしょうか。

私は特定の指に季節の変わり目に出てくるので、その度に対策はないものかとインターネットを探し回りますが抜本的な解決策は見つかりません。それは何故かと言うと「皮膚の病気の原因は生活の中にある」からです。

原因を探ってみた

意外に思われるかもしれませんが、超メジャーな皮膚の病気であるアトピー性皮膚炎の原因は不明で、今でも温泉などの民間療法が行われています

特定の原因がないので医者にかかっても対処療法としてステロイドが処方されるわけです。症状が緩和してくれればいいのですが、僕のように季節の変わり目に再発したりします。

でも原因が不明なんでしょ?と思うかもしれませんが、ここから紹介する方法を試したところ明らかに症状が緩和したので紹介します。基本は指に付着する物質を忌避する方針になっています。改善する保証はできませんが実体験から書いております。

原因①食器洗い洗剤

食器洗い洗剤を素手で扱っている方はすぐに止めましょう。これでかなーり症状が改善されます。風呂掃除の洗剤も同様です。

ゴム手袋だと、素手の部分を覆っているゴムに刺激されて痒くなってくるので、中厚手の上記商品に準じたものがオススメです。Amazonでなくてもスーパーに売ってますのでまだ手袋を試してなかった人は是非買ってみてください。

また注意点がありまして、どうしてもゴム手袋は「臭く」なってきます。また、指先もどんどん劣化していくので、いつか千切れてしまいます。消耗品ですので買うときは複数買うと良いでしょう。

原因②洗顔料

モノを洗う洗剤はいいんですが、顔や体を洗う洗剤は素手で行う必要がありますよね。個人的に一番効果があったのが洗顔料でした。

さすがに商品名は明かせませんが、もともと大容量で低価格な商品を使っていました。

その洗顔料を使っていると痒みが増すことに気付き、少々お高いですが低刺激なMINONをチョイス。するとたちまち症状が安定し、医者に処方してもらったステロイドが効いてきました。やはり原則は「皮膚にあたるものを低刺激に」のようで、この洗顔料の変更はかなり功を奏しました。

いかがでしたでしょうか。「皮膚にあたるものを変える」ことで汗疱の症状が緩和するか否かを地道に取り組むことで、ある程度症状をおさえることはできるはずです。まだ試されていない方は是非やってみてください。メールやコメントでの質問もOKです。それでは〜。

Evernoteのかわりになるメモ帳を探して……(Mac純正メモ帳アプリ編)

Evernoteのかわりになるもの

Evernoteが同期デバイス数を絞ってしまったので代替アプリを探している方も多いのではないでしょうか。今日は代替アプリとしてMac純正のメモアプリを検討してみたので結果共有。Mac純正メモアプリなのでAndroidの方々は考慮していないのであしからず。

結論

結論から言ってMac純正のメモアプリだと厳しい!Evernoteの外部サービスとの連携が圧倒的で代替アプリに据えるには力不足でした。

Evernoteの代替として必要な機能

個人的な見解になりますがEvernoteの代替としては最低限以下が必要かなーと思ってます。

  1. 複数デバイスでのメモ同期
  2. Webサイトの保存

1.複数デバイスでのメモ同期について

これはクリアです。Mac専用メモアプリなのでiPhoneiPadは労せず同期可能。 では他のデバイスはどうかと言うと、メモ自体にGmailとの同期機能がついていますので、これもクリア。と言っても、キャプチャのように特定フォルダの中身を弄らないといけないので、アプリ側の機能として同期してもらいたい人には合わないでしょう。

会社や出先でGmailが開ければ同じメモが使えるので十分っちゃ十分ですかね。

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iPhoneとの同期にはGmailとの同期をかけるだけでOKです。

enjoy.sso.biglobe.ne.jp

「設定」から簡単に同期設定かけられるので、特に労力はかかりません。

2.Webサイトの保存

feedlyの記事をPocketにプールさせてEvernoteに連携していた自分としては、同じ形でコンテンツごともってきたいところです。

1.で同期したGmailへWebサイトのコンテンツごと送付すれば問題ないと思ったんですが、Pocket経由だと「コンテンツごと移行することができない」んです! さらに不運は続き、IFTTTにGmailを登録しようとするとタイムアウトで弾かれる弾かれる。何か問題があるのかと思って調べていると、

hizeya.com

Gmailをアクションにするとアカウントロックの憂き目に会う事が判明。そのせいで弾かれるのかは不明ですがすごすご引き下がることに。

## 結論 外部サービスとの連携は一朝一夕では並び立てません。外部APIを公開し、メモ帳として長年Webのエコシステムのなかで繁栄してきたEvernoteは伊達ではありませんでした。

ヘビーユーザーであれば既に「ロックイン」されてんじゃないかなあとも思いますが、人が離れることでエコシステムの力関係がかわりますので、数年後にEvernoteが強力なアプリかと言うと断言はできないんでしょうな。

ともあれ、しばらくはEvernoteとお付き合いしていく所存です。

レンタル社員と中小企業の出会いに可能性を感じまくる「ワークスタイル・パラダイムシフト」

社内SEって

中小企業は400万社以上あって、そこには必ずPCやNW、事業や事務で使うソフトウェアが存在します。必然として、それを管理する社内SE(あるいは多くの場合は本業と兼務)という存在が一定程度必要になります。

しかしこの社内SE、400万社の中小企業が十分な人材、知識を下せるとは到底思えません。大企業でさえITの活用は満足にできていないのではないでしょうか。メガバンクが通常のプロジェクト規模と比較すると天文学的な人月を使ってシステムを刷新する世の中です。

中小企業がIT活用満足しているわけがありません。社内SEは資本のあるところにはいますが、実際は慢性的に不足しているのが実情でしょう。それを一手に担うのがユナイトアンドグロウ。本日紹介する書籍に登場する企業です。

レンタル社員

ユナイトアンドグロウは中小企業のIT活用のため、レンタル社員という取り組みをしています。これは単なる準委任契約とは一線を画していて、『出向先の正社員より正社員らしく』、『案件や課題によっては外注も厭わない』というユニークな方式です。

通常、ITベンダが準委任契約で自社の社員を送り込む場合、出向先の立場に立つことは立ちますが、本業である請負への繋ぎ役になる場合も多々あるでしょう。しかしこの『レンタル社員』は違います。全くの他社に外注することも厭いません。徹底した『出向先の正社員より正社員らしく』で案件を進めます。

社内SEは自社のITを有利に進める立場

社内SEという立場は何故必要なのでしょうか?実際、ITの専門家はベンダやメーカーです。個別のシステムに対する理解はユーザ企業である社内SEが詳しくても、バックに存在する技術はベンダらに並び立つことは(例外もありますが)ないでしょう。

では何故、社内SEは必要なのでしょうか

それは社内SE以上に企業のITを考える人間はいないからです。ベンダやメーカーが同じことができないのは構造的な問題で、彼らはあくまで『商品や案件を売る』ことが本業だからです。しかし社内SEに特定の商品や人間を売る必要はありません。徹底的に自社にマッチしたベンダや製品を選定することができる立場にいます。

しかし悲しいかな、中小企業の社内SEは日々の管理業務やトラブルに追われています。日経NWなんかを読んでいると痛感しますが、ネットワーク一つとっても日々『ループによる輻輳』や『端末が無線に繋がりにくい』といった細々とした業務に追われること追われること。これでは本業である『自社のITを考える』ことから乖離してしまうわけですね。そこでレンタル社員なわけです。日々の業務のオフロードからIT戦略の策定までカバーするとなれば、これは非常に心強いのではないだろうか。

大企業の社内SEは飽和状態

一方、大企業の社内SEは調整や軋轢に追われている印象です。

本気で自社のITを考える以前に、肥大化した自社内のアプリケーションとインフラのエコシステムに翻弄され、外注・社内調整に明け暮れている人も多いのではないでしょうか。ある程度経験を積み、自社のITについて考える素地があるもののそこまで至らない(あったとしても事業側が主導権を持っていたりする場合も多いでしょう)こともあるでしょう。この人材をいい感じにオフロードできたらいいのになーって妄想してしまいます。

まとめ

レンタル社員のユニークな取組み、それを進める覚悟、支える仕組み、それらがうまくまとまっていて非常に楽しく読めました。社内SEやってる身としては非常に考えさせられましたし、同じ立場の人には非常〜〜におすすめ。

ワークスタイル・パラダイムシフト  ~会社にぶら下がらない生き方を叶える「レンタル社員」という選択~

ワークスタイル・パラダイムシフト ~会社にぶら下がらない生き方を叶える「レンタル社員」という選択~

【ローラー台を買って1年】ローラー台が怠惰なロードバイク乗りに本当の本当にオススメな理由

ローラー台を買って一年

GIANT CYCROTRON FRUID STを買って一年。かつては運動不足でロードバイクに乗らない年すらあった怠惰な男でさえ、シーズンを通して1年間走り続けることができたのは大きな進歩だ。

ローラー台を買ってから1ヶ月で私が書いた記事には「強くなるための道具」と仰々しいことを書いたが、どちらかというとローラー台は怠惰な人間にこそマッチする便利なツールだ。今日はローラー台導入後の練習推移を記す。ローラー台という便利ツールを使う上で参考になったら幸いである。

www.giant.co.jp

練習メニューは考えなくてもいい

栗村修氏は著書のなかで「初心者はメニュー云々考えなくても走れば伸びる」と書いていたが、まさしくその通り。初心者がタバタ式や高ケイデンス維持なんてイキナリできるわけがないのだ。いくらメニューを考えてもその下地となる体がないのだから当然と言えば当然。

また、GIANT CYCROTRON FRUID STは負荷を選べないタイプなので、高ケイデンスをまわしたくてもギアが尽きてしまうことすらある。そのため、練習初期はGIANT CYCROTRON FRUID STを野外での実走と同じ感覚で走るまで力を蓄える必要があった。淡々とペダルを回し続け、ようやく負荷に慣れて思った通りのスピードや回転数を得ることができて、やっと練習メニューを真面目に考えることができる。

これが意外と心地良くて、初期は何も考えずにとにかく慣れろの精神で乗り続けるだけでいいのだ。これは怠惰な自分には楽だった。

真剣に競技に取り組む人にはお叱りを受けるかもしれないが、負荷に慣れるまでは下地作りとして乗り続けることだけが大事だと言っておきたい。

栗村修のそこが知りたい! ロードバイクトレーニング

栗村修のそこが知りたい! ロードバイクトレーニング

ローラー台に乗っている間は動画も音楽も見放題聞き放題

ここ数年で動画配信サービスは物凄い勢いで増加し、急速にコモディティ化している。月1000円も払えば映画やドラマが見放題なのだ。過去に観たアニメや、海外ドラマを消化している間に体が鍛えられるのは最高だ。

お金がなければYoutubeでもいい。私はとにかくポケモン対戦動画を観続けている。社会人になるとゲームの知識を詰め込む時間がなくなる。それゆえどんどんポケモンの現環境に疎く、そして弱くなってしまう。それを解決するのが「ローラー台の上」なのだ。時間の使い方は様々だ。ポケモンではなく別の時間に投資するのもいいだろう。

私はこのアームをドリンクホルダーにつけて、サイクルコンピューターの横にスマートフォンを配置して動画を楽しんでいる。初期投資1000円程度で最高の運動環境が得られるのは本当に大きい。

ちなみにポケモン対戦動画のおすすめは「レート2500のプロが教えるポケモン必勝法!」である。お陰さまでランダム対戦においてはほとんど負けることがなくなった。

まとめ

・ローラー台は怠惰な人にこそおすすめ ・ローラー台はロードバイクだけでなく、別のナニカにも投資できる(遊びでも何でもOK!)

梅雨なのでローラー台は品薄になりかねない。是非早めの購入をおすすめする。GIANT CYCROTRON FRUID STの静音性はバッチリだ。

堀江貴文「ゼロ」から奮起した坂道練

今週はあわや練習にすら至らないのでは、と思うほどモチベーションが低かったが、日曜の午後になんとか出発。最近はそこまで気分が上がらず朝の貴重な時間を溶かしてしまっている。

反省して漕ぎだすは午後3時。すでに日も落ちかかった時間帯ではあるが追い風に助けられて折り返し地点の多摩CR@国立。川沿いのグラウンドには先週に引き続き小学生がサッカーの練習試合をしている。身長の3分の1にも届きそうなボールを相手に格闘する子どもたちは誰も一生懸命だ。

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先週も同じ場所で練習する小学生と、社会人の自分とを比較する。ボールを追う彼らは忘我の如く熱中しているのだろうか。個人的に最近は自己啓発本ブームが来ていて、丁度昨日の夜に堀江貴文の「ゼロ」を少しだけ読み返したところだった。その中の「忘我の境地に達すれば仕事も楽しみとしか捉えられない」といった内容が頭を過る。

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若者の練習風景を見てすっかり脱力しきった私。

趣味である自転車にも忘我し切れず追い風に助けられてのサイクリングでは大人がすたる。その後、練習に使っている坂を暗くなる時間を考えて2本こなす。全力と流しを1本づつ。

小学生から得た気合かわからないがタイムはかなり改善した。と言うより、過去の走行データと今回とで明確に違ったのは最大心拍数。今日は年齢のギリギリまで追い込めたが、GWに走った都民の森と比較すると、最大心拍数が−10だった。

走行データも振り返らないと意味がないな……。まったくもって宝の持ち腐れだ。今日の走りで何となくわかったが、早いとか遅いとか技術があるとかないとかではなく、自転車も単純に「できない理由」を探してサボっているだけにすぎないのかもしれない。

まさに前日に読んだ「ゼロ」の通りに事が運んでしまい悔しいが、最初からできっこないと諦めているだけだったらしい。耳が痛すぎるが走行データがそれを物語っている。

若者の忘我の姿、自分が出した全力とそのデータ、堀江貴文の自伝的自己啓発本。低くなりかけたモチベーションもこれで何となく盛り返せる気がしてきた。今年は新潟ヒルクライムに挑戦する予定なので練習あるのみ。

食わず嫌いと重い腰は人生の害悪 「入社10年目の羅針盤」を読んで

百聞は一見にしかず

ビジネス書、とりわけ自己啓発本の部類に入る書籍は「読んでも無駄」だったり「読む前に行動しろよ」とかさんざん論じられている。そんな中、敢えて自己啓発の色が強いビジネス書を手に取る機会はないのだが、これは食わず嫌いではなかろうか……。

入社10年目の羅針盤

入社10年目の羅針盤

個人的な事情だが、4月から会社で異動があり、畑の違う分野の担当となり、いろいろと思うところがあった。そこで目に入ったのが「入社10年目の羅針盤」である。私の勤続年数は10年に届いていないが、配置換えによりある種ターニングポイントを迎えたという意味では、「入社10年目」と似た境遇と言えるだろう。

著者と本書の紹介

著者は岩瀬大輔氏、本書が発行された当時はライフネット生命の副社長だが、今は取締役社長をされており、その他数社の社外取締役も勤めておられる。司法試験をパスしたが外資コンサルに入り、あのハーバード大を経て事業を起こすに至っている。まさに綺羅びやかな経歴の持ち主だ。

そんな方の書籍であるからして、本書の想定読者である「入社10年目を迎えたキャリアに悩める20代後半から30代前半のビジネスマン」に喝を入れるような内容だと勝手に想像していたが、予想は全く外れた。

思わず首を縦に振ってしまうような「上司との付き合い方」。オイオイ、副社長のような立場の人がこれを言ってしまうのかと心配になる「公平公正な評価はありえない」という指摘。プライベートの人間関係は何よりも優先すべきだがそれゆえに「仕事とプライベートは分けて考えるな」と主張するちょっとマッチョな論理展開。やはりひと味違う。

だがしかし、全体とを通してみると突飛なことが書かれているわけではなく、きちんと想定読者に寄り添った岩瀬氏の言葉と、時折差し込まれる彼の経歴の紹介で、本書は一種の自伝のような読み方ができる。自己啓発本を食わず嫌いしていたが、こうして自伝的な読み方をすると、するっと内容が頭に入ってくるのだ。これは良いかもしれない。

効能

思うに、自己啓発本に書いてあることはどれも一緒なんだろうが、一度、読む機会がゼロになってしまうと、「思い出すきっかけ」自体もまたゼロになってしまう。

どこかで読んだような内容だったり、今更言われるまでもないことも、本書には含まれていた。しかし、「自伝的に」「楽しく」、しかも「いつか読んだ自己啓発本で奮い立った何かを思い出すきっかけを得た」意味では、今日私が本書を読めた意味は決して小さくない。

やはり食わず嫌いと重い腰は人生にとって一番の害悪だ。本書を読めて本当に良かった。