「メンタル・コーチング」から学ぶ2つのポイントとマイナス思考の重要性
トレーニングのハウツーはネットや書籍に溢れかえっているし、ダイエット情報に至っては、テレビをザッピングしているだけで出会う時代だ。
しかし意外にも(意外か?)メンタル面のトレーニングの情報は少ない。筋トレでよく言われる「限界を超えた先で数回こなすことで筋肥大が起きる」を、実行するためには心を鍛えなきゃいけないはずなんです。だって辛いじゃん。もう限界!ってところから回数重ねるの。これがメンタルトレーニングのハウツーを学ぶきっかけです。
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書籍の紹介「メンタル・コーチング」
選んだ書籍は「メンタル・コーチング〜流れを変え、奇跡を生む方法〜」です。
スポーツノンフィクションを書かれている作家さんの書籍です。前半はメンタルトレーニングのハウツーとは遠い、高校野球で起きた奇跡のプレーに至るまでのストーリーが描かれていますが、後半からメンタルトレーニングのハウツーが出てきます。
本書からの学び
この書籍から学んだ点は主に2点。
- プラス思考は先天的なものなので、マイナス思考をベースにイメージトレーニングすべし
- 筋肉の働きが脳から出る指令の強さによって左右される
一つ一つ追っていきます。
マイナス思考からのイメージトレーニング
本番のレースや試合を目前に控えた選手が、成功することをイメージし、プラス思考で本番に望む場合、その殆どが失敗するそうです。
本書では、プラス思考は先天的な素質であるため、普通の人にプラス思考は適用できないと書いています。また、プラス思考は「まさか相手が自分の弱点を突いてこないだろう」といった思考に陥ってしまうケースもあり、想定外に弱点を突かれた場合の対処ができません。プラス思考することで、ある種の逃げ道を作ってしまい、それが弱みになってしまう。
一方、マイナス思考からのイメージトレーニングはどうか。
マイナス思考では「まさか相手が自分の弱点を突いてこないだろう」という発想はあり得ません。弱点を突かれた時のことに備えて準備します。マイナス思考は言葉こそ負のイメージが付き纏いますが、負け筋を入念にイメージすることで、自身の改善点を冷静に分析できているわけです。
勝負では勝ち筋を作るより、負け筋を徹底的に潰した方が効率的です。素人の球技などでは、自責点が得点の割合で高いことから、いかにミスをせず試合を運ぶかが重要になります。球技なら「サーブを外さないように練習する」のが負け筋の潰し方になります。
マイナス思考から始めて、自分に足りないものを身に着けていく。メンタルの強さはその過程、入念な負け筋減らしによりついていくのです。
筋肉の働きと脳から出る指令
筋肉の働きが脳から出る指令の強さによって左右されます。
これは世に言う「神経系トレーニング」と同じことを言っています。ロードバイクで言えば、高ケイデンスに体を順応させ、徹底した反復練習でペダリングを体に染みこませる練習が該当します。
本書ではプロ選手のトレーニングとして、王選手の尋常ではないバッティング練習を挙げていました。毎日、時には朝までバッティング練習を繰り返す。そうして体にバッティングの体を動きを染み込ませます。無心でひたすらバットを振ることで、常人では成し得ない結果を残していたのです。
ある種、シゴキにも近い猛烈な反復練習は、選手本人の同意さえあれば、現代でも練習方法として有効というわけです。早速神経系トレーニング量を増やすことを画策しています。
まとめ
本書にはメンタルトレーニングの具体的な手順が載っているわけではありませんが、練習メニューを決める上で重要な考え方を学ぶことができました。メンタルトレーニング系の本はこれからも読んでいくので、読了したらここにもまとめを書いていきますね。
- 作者: 鳥山康見
- 出版社/メーカー: 東京図書出版会
- 発売日: 2011/04/13
- メディア: 単行本
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